体外受精・転院を
考えている方へ

不妊治療にはいくつかの段階があり、患者さんそれぞれの状況に応じて治療方法を選択していきます。
当院では、医学的な適切性と患者さんの価値観の両方を大切にしながら、 一緒に治療方針を決定する「共同意思決定(SDM)」を重視しています。

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ステップアップは、無理に進めるものではありません。
ご夫婦の状況やご希望を確認しながら、納得できる選択を一緒に考えます。

このページでわかること

  • 1ARTへのステップアップの目安
  • 2体外受精・顕微授精の特徴
  • 3当院の院内体制
  • 4転院時に持参いただきたいもの
Step Up to ART

ARTへのステップアップ

治療の段階と、ご自身に合ったタイミングを確認していきましょう。

ARTとは?

ARTとは「Assisted Reproductive Technology」の略で、日本語では「生殖補助医療」と呼ばれます。 卵子と精子を体の外で受精させ、受精卵を培養して子宮へ戻す治療で、 体外受精や顕微授精などが含まれます。

不妊治療のステップと目安

不妊治療は、一般的にタイミング法、人工授精、体外受精・顕微授精へと段階的に進みます。 ただし、年齢や不妊原因、治療歴によっては、初期からARTを選択する場合もあります。

STEP 1

タイミング法

目安:3〜6回

STEP 2

人工授精(AIH)

目安:3〜6回

STEP 3

体外受精・顕微授精

状況により早期に選択することもあります。

ステップアップ判断のポイント

年齢
特に35歳以上では時間が重要になります。
不妊期間、一般不妊治療の期間や回数
卵管閉塞、重症子宮内膜症、精液所見不良、卵巣機能低下などの不妊原因
ご夫婦の希望やライフプラン

ARTの特徴

ARTは、体外で受精や胚培養を行うことで、受精状況や胚の発育を確認しながら進める治療です。 一方で、身体的・経済的な負担もあるため、メリットと注意点を理解したうえで選択することが大切です。

メリット

  • 妊娠率の向上が期待できます。
  • 受精状況を確認できます。
  • 原因や状況に応じて、治療方法を調整できます。

注意点

  • !通院や採卵に伴う身体的負担があります。
  • !治療内容により費用負担が変わります。
  • !治療回数や保険適用には条件があります。
SDM

共同意思決定(SDM)を大切にしています

SDM(shared decision making)とは、医療者と患者さんが情報を共有し、一緒に最適な治療を選択するプロセスです。 当院では、無理に治療を進めることはありません。 医学的な観点に加え、ご夫婦の価値観やライフプランも大切にしながら、 納得して治療を選択できるようサポートいたします。

当院の院内体制について

当院では、体外受精・顕微授精を患者さん中心のチーム医療として行っています。 医師、看護師、メディカルコーディネーター、培養士、受付医療事務、心理士が連携し、 治療方針の説明、通院中の不安への対応、卵子・精子・胚の管理、こころのサポートまで一体となって支援します。

チーム医療

多職種が連携し、治療中の不安や疑問にも対応します。

培養室の体制

顕微授精システム、Piezo-ICSI、タイムラプス培養システムなどを活用します。

安全管理

精子・卵子・受精卵の取り扱いでは2名以上のダブルチェックを行います。

費用と保険診療について

2022年4月より、体外受精・顕微授精などの不妊治療の多くが健康保険の対象となりました。 自己負担は原則3割となり、条件によっては高額療養費制度も利用可能です。

体外受精の費用は一律ではなく、排卵誘発の方法、採卵数、受精方法、培養期間、 胚凍結の有無、移植方法、追加検査や治療の有無によって変動します。

保険診療

  • 費用負担が抑えられます。
  • 治療内容や回数に一定の制限があります。
  • 年齢制限は43歳未満までです。
  • 移植回数は40歳未満6回まで、40歳から43歳未満3回までです。
  • 治療開始前に計画作成が必要です。

自費診療

  • 回数制限はありません。
  • 先進医療や自由な治療選択が可能です。
  • 全額自己負担となります。
  • 状況によって、保険と自費を組み合わせる場合もあります。
For Transfer Patients

転院を考えている方へ

紹介状がなくても受診は可能です。可能な範囲で資料をご準備ください。

転院時にご持参いただきたいもの

他院からの転院時は、これまでの治療内容がわかる資料をご持参いただくことで、 スムーズに診療を進めることができます。 資料がすべて揃っていなくても問題ありません。 可能な範囲でご準備いただければ、患者さまの状況に合わせて適切な治療をご提案いたします。

紹介状
お持ちであればご持参ください。
これまでの治療歴がわかる記録
ART治療歴
採卵回数・胚移植回数がわかるもの
検査結果
ご夫婦ともに、あればご持参ください。
治療計画に関する書類
お持ちであればご持参ください。
資料が揃っていない場合も、まずはご相談ください。

ステップアップは、前向きな選択です

体外受精・顕微授精へ進むことや、転院を考えることは、 ご自身に合った治療を選ぶための大切な一歩です。 当院では、ご納得いただいた上で一緒に最適な治療を選んでいきます。